生物の先生になりたいの!

迷走と突進を繰り返しながら終着点は”先生” (ただし現時点)

イルカと魚の尾びれの向きに生物のロマンを感じてしまう…

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こんにちは、先日、品川の水族館でイルカショーを見て感動し半べそをかいたかなみです。

 

突然ですが、イルカやクジラの尾びれと普通のお魚の尾びれに何か違いを感じたことありませんか?

 

大体の人は考えたこともないと思いますが…(笑)

 

 

ある日水族館でサメを見てたら思ったんです

「尾びれの向きがイルカと違うんだな」って。

 

写真的にはこんな感じ

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一方イルカは、

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こんな具合。

 

確かに尾びれが、イルカは横向きに倒れるような形に、

サメは体に沿って縦向きの形になっていませんか?

 

 サメは大雑把に分けると魚類ですが

イルカなどは海に住んでいるけれど、哺乳類です。

 

そこで、そんな風に海や水辺に棲んでいる哺乳類を考えてみると、

他にも、アザラシなどの仲間・カワウソ・カモノハシ・ホッキョクグマの仲間がいますね。

 

反対に、サメなどを大まかに仲間分けすると魚類ですが、

魚類の仲間のほかにも、水辺にはワニなどの爬虫類もいます。

他にはカエルなどの両生類も水辺で生活していますし、

ペンギンなどの鳥類も水辺で生活する種が数多くいます。

 

その仲間たちの体のつくりを考えてみるとヒレを持つものもいれば、尾をもつものもいたり、足を持つものがいたりします。

 

中には、足なんだかヒレなんだかよくわからない中間のようなものをもつ動物も少なくありません。こんな感じに↓

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様々な種類の動物がいて、それぞれに特徴を持っていて面白いなと思いました。

 

そこでヒレについて考えたり調べたりしていると、進化のロマンを感じたので解説したいと思います。

 

 

 

ヒレの向きで体の動かし方が違う!

 

尾びれにだけ着目すると、まず、向きが違っています。

魚は縦向き、イルカは横向きです。

 

この向きが違うと、その尾びれを使って泳ぐので、尾びれを動かす向きも異なります。

 

魚であれば図のように横向きにブリブリと振るようにして泳ぎます。

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一方でイルカは図にように縦向きに水を叩くようにして泳ぎます。

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両方の泳ぎ方を正面から見ても、魚では軸が横に振れていて、イルカでは軸が縦に振れるようにして泳いでいることが分かります。

 

 

つまりヒレの向きによって体全体の動かし方が大きく違っています

 

 

 

それでは、なぜそんな違いがあるんでしょうか?

 

 

 

イルカは哺乳類なので魚類とは違う仲間で、むしろ私たち人間に近い動物ですよね。

 

つまりイルカやクジラのご先祖さんは私たちのように陸上で生活していました

 

 

厳しい生存競争に負けそうになって逃げ回っていると、おそらく海の中しか安心して暮らせなかったのでしょう…

海で快適に生活するために見た目は魚類のように変わっていきましたが、哺乳類出身ですので体の使い方・動かし方は哺乳類と同じです。

 

 

つまり言いたいかというと、陸上に住む四足歩行の哺乳類の体の軸の動きを水中で行うためにヒレがあの形になったのです。

 

 

進化の過程がヒレでわかる!

 

足やヒレの形の話には、私たちの進化の過程が関係しています。

 

大昔、そもそも陸上には有害な紫外線が降り注いでいて危険だったので、生物がいませんでした。

 

ですが植物が酸素を沢山生み出し、紫外線をバリアするオゾン層を作り、陸上が生物にとって安全になりました。

 

なので、海にいた生物が繁栄を求めてどんどん陸上に進出しました。最初は魚のような動物が水辺に上がっていきました。

 

魚類・爬虫類の鰭と体の動かし方 水辺の生活に対応

水辺に上がった動物はまだヒレのような足だったので体から横に向かって地面と平行についていました。

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今のワニや、トカゲのような足の付き方に近いと思います。このような付き方では足が短く陸上で歩くためには

体を左右にくねくねさせて進むしかありません。

 

正面から見るとこんな具合。

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これは、腹と地面が近く、腹ばいになっていて地面の影響を強く受けます(乾燥や暑さ・寒さの影響を直に受ける)し、早く走ることは難しくなります。

 

なので、水辺近くで生活している動物が多いです。

 

 

 

一方、どんどんと陸のほうへ進出してくると、いつまでも腹ばいに生活するわけにはいかず、

足が体の横ではなく下(地面側)に付き、

体を地面から持ち上げるような体勢になりました。 

 

ちなみに鳥類などもそのような足の付き方をしています。

f:id:kanaolgy:20191015180550p:plain正面から見るとこんな具合。



 

哺乳類の体の動かし方 陸上生活に対応

このように足が体を持ち上げるように付くと、

これまでの爬虫類や魚類のように体を左右にくねくねさせなくてもしっかりと歩くことが出来るようになりました。

 

縦にテクテク歩くような歩き方に変わったので、体は上下に揺れながら歩くようになりました。

 

実際スラっと長い脚のウマなんかは縦に揺れながら歩きます。

 

 

そんな風に陸上生活を続けていった哺乳類の祖先はいつしか、魚のような左右に体を振る動き方から、体の軸を上下に振る動き方へ変えていきました

 

 

そしてある時、そんな哺乳類のうちの一つ(ネズミのような生き物だったといわれている)がもう一度海で生活するために海へ戻りました。

 

 

魚のようなヒレはとっくの昔に失って陸上での生活に向いた足をもっていたので、

もう一度泳ぐためには3つの戦略が考えられました。

そう、私たちが何種類かの泳ぎ方をするかのように…!

 

  • 戦略1:今のアシカのように前足で羽ばたくようにして水をかく
  • 戦略2:カエルや水泳の平泳ぎのように水を蹴るようにして水をかく
  • 戦略3:イルカや水泳の他の泳ぎ方のように水を叩くようにして水をかく

 

といった泳ぎ方の戦略です。

 

ほとんどの陸上で四足歩行をする動物は後ろ足のほうが前足よりも力が強いので、後ろ脚で前に進むパワーを生み出します。

 

なので後ろ足を使う、戦略2か戦略3を選びました

 

 

そして次に、それまでしていた歩き方的に、体の軸を上下に振って動く方が得意なので、

その力を十分に発揮できるような進み方が楽で速く泳げる!と選ばれました。

 

つまり、水を上下に叩くようにして進む泳ぎ方である、戦略3が選ばれました。

 

そんな水を縦に叩くような泳ぎ方に決まり、そのためにその向きに水をかくことが出来る、尾びれの向きになった…というわけです。

 

 

生物の持つ特徴の一つ一つにストーリーがある

 

ここまで読んでくださった方はありがとうございました。

 

尾びれの向きの話で、ここまで長々と語ることになるとは…(笑) ですね。

 

 

ですが、この話、尾びれの向きが理解できた!で終わらせるのではなくて、今の尾びれの向きに至るまでの長い進化のストーリーが背景にあることがロマンだと思います。

 

これ以外にも生物がもつ特徴の一つ一つにはそれを獲得した(又はそうせざる負えなかった)背景があります

 

そんな背景やストーリーに思いをはせながら、あーでもないこーでもないと楽しく動物園や水族館を楽しむのが大好きです(笑)

 

 

それでは!