生物の先生になりたいの!

迷走と突進を繰り返しながら終着点は”先生” (ただし現時点)

単子葉植物・双子葉植物マスター:すべては戦略なのだ。

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こんにちは。植物には興味薄めのかなみです。

 

 

双子葉植物単子葉植物

葉脈や茎や根の違いを暗記するのに苦労していませんか?

 

 

私自身小学校から高校まで、「そういうもんだ」と疑うことなく暗記していました。

理由など考えたこともなかったです。

 

ですが、最近ふと考えていたら、

これ、明らかにロマン!たっぷりじゃないか!

 

と感動してしました。なのでもう暗記からおさらばできるように解説します。

 

 

 

涙ぐましい生存戦略

 

生物のからだの仕組みには、長い歴史の中で生き残りをかけて常に進化を続け、

やっと得た工夫がたっぷり詰まっています。

 

 

厳しい自然の中では、無駄なものはどんどん削られて

有利なものが残っていきます

 

なので、生き物が持つ特徴は、

彼らの歩んできた歴史を考えると

とっても合理的な仕組みで惚れ惚れするようなものばかりです。

 

今回の双子葉植物単子葉植物のからだの作りの違いに関しても例外ではなく、ロマンたっぷりです!!!

 

 

まず、昔々、やっと被子植物が地球上に誕生したころ、

彼らは双子葉植物のような特徴を持っていました

 

我先に子孫を残すためには太陽の光が欠かせないので、

周りの植物の陰になるわけにはいきません。

 

なので太く・高く・大きくなる競争を繰り広げました。

 

なので当時は低いところに生える、草のようなものは生えていませんでした。

 

単子葉植物双子葉植物より劣っているから昔は草が進化して双子葉植物のような木になった

 

と思ってはいませんでしたか?実は双子葉植物のほうが先に生まれていたんですね。

 

 

そんな高さ競争の中で、突然新しい戦略を取り成功を収めたのが、今の双子葉植物のような草たちです。

 

彼らは、双子葉植物が大きなからだをゆっくり作っていくのとは裏腹に、

素早さで勝負に出ました。

 

高くも大きくもならず、日光争奪戦はしない代わりに、空き地(裸地)に一目散に入り込み、あっという間に花を咲かせ、実を結び、種を作ります。

 

 

双子葉植物が高くなるためにいろいろな仕組みを作りゆっくり成長するのに対して、

 

単子葉植物は速さで勝負しているということです。

 

実際に、今でも双子葉植物の多くは草で1年や2年で一生を終えます。

 

 

植物のからだのつくりの違い

 

こうして、素早さで勝負にでた単子葉植物

その戦略に合ったからだの仕組みを獲得していきます

 

そして、かつての双子葉植物時代に持っていたいらない仕組みは捨てました。

 

進化の過程では、不要な仕組みは、持っているとそれだけでコストがかかってしまうので速やかに失われていきます

 

例えるなら、

普段私たちも、「使うかもしれないから!」と持っているすべての荷物を持ち運んだりしないですよね。

確かに、いざという時使うものもあるかもしれませんが、来るか来ないかわからない機会のために何十キロ、何百キロといった荷物を毎日持ち運びませんよね。

 

ある程度よく使うものに厳選して荷物を持ち運びます。

そうでもしないと重くて身動きが取れません。

 

生物の持つ形質も同様で、何でもかんでも備えるのは大変なので、

あまり活躍しない形質は失われてしまいます。

 

 

 

葉の違い

双子葉植物が持っていた網状脈の地面と平行に大きく開いた葉の形は

 

縦長でスリムな形になりました。

 

そうすることで、十分に直射日光が得られないような環境でも

反射してくる様々な方向からの光を無駄なく吸収できるようになりました。

 

 

真上からしっかりと光が当たり、葉を広げるスペースもあるならば、網状脈の葉のような形のほうが光を効率よく得られますが、

 

そうでなければ、様々な角度からの光にコンパクトに対応できる平行脈は有利です。

 

 

 

茎の違い

 

単子葉植物は素早さで勝負しています。

 

なので何年も生きながらゆっくりと種を残すわけではありません。

 

また、双子葉植物など他の植物が侵略する前に、いち早く何も高いものが無い新しい土地に侵入していくので、

 

高さ勝負しなくても光を得ることが出来ます

 

高く太くなる暇があったら、さっさと種残す!

 

というわけですね。高く成長する必要が無ければ、太い茎にする必要もあまりありません。

 

なので、茎を太くする役割を持つ形成層はいらなくなりました

 

そして、維管束をきれいに整列させてくれる形成層がなく、

成長の速さを優先した結果、維管束が散らばったような茎の断面になりました。

 

いいのです、早ければ

 

 

 

根の違い

双子葉植物は、大きくなること前提に体を作っていきます

 

なので、最初から大きな体をしっかり支えることを想定して、後々も地中深くまで根を突き刺すことが出来るよう、主根側根のつくりを持っています

 

 

ですが、単子葉植物ははなから大きくなるつもりはありません。

とにかく、仮止めのような根で、水や養分さえ土から吸収出来ればいいのです。

 

ということで、ひげ根という形になりました。これは地下深くまで伸ばすことが出来ませんが、巨大な体になる予定の無い単子葉植物にとっては関係ありません

 

 

 

現代のラインナップ

 

現代では、双子葉植物の中にも草と呼ばれるような種がいますが、

基本的には、単子葉植物の多くが、草です。

きっと皆さんが草をイメージして絵を描いたら、ギザギザしていて単子葉植物っぽい葉のはず…(笑)

 

 

一方、何年も生きる大きな樹木は双子葉植物がほとんどです。

 

 

 

大昔、大きさが全ての競争社会の時代に、

速さという全く新しい生き方を見つけ、今もなお成功を収めている双子葉植物・・・

感動的ですね(笑)

 

それでは!